フィットネスジムの広告 | 7種類の手法と集客成功の秘訣
1店舗のフィットネスジムで再現性のある集客に成功すると、多店舗展開ができて利益は倍々に増やすことができます。
とはいえ、「集客が上手くいっているフィットネスジムは何をやっているのだろう?」と悩まれている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
集客に成功しているフィットネスジムが特別なことをしている訳ではなく、エフアドが広告運用をサポートしてきた多くのフィットネスジムも同じような悩みを抱えていました。
本記事では、フィットネスジムの集客と相性の良いオンライン・オフラインの7つの広告手法と、集客を成功に導くために抑えるべきポイントをご紹介します。
フィットネスジムの集客に広告は必要なのか
まずは、自社が運営するフィットネスジムで広告を出す必要があるかを考えてみましょう。
広告を出す目的は集客です。認知度アップのための広告もありますが、認知度をアップさせて最終的に集客に繋げ、売上・利益を最大化するのが目的です。
広告を出す必要のないフィットネスジムもあります。例えば、既に定員オーバーの状態であれば、広告は当然必要ありません。
あとは珍しいケースですが、YouTubeやSNSで発信力を持った人がフィットネスジムを開業した場合も、広告を出さなくても自身のアカウントでの発信により十分な集客ができれば広告は必要ありません。
いま挙げたような広告が不要な状態にあるフィットネスジムは僅かであり、上記以外のほとんどのフィットネスジムでは広告を活用した集客が必要でしょう。
広告の主戦場はオンラインへと移行が進んでおり、2021年のインターネット広告費の総計は前年比121.4%の2兆7052億円でした。
特にインターネット広告市場は年々拡大しており、広告出稿企業間での競争も激化しています。
インターネット広告の最大の特長は運用型という点であり、同業種の広告でも運用スキルの有無によって成果に大きな差が出ることも珍しくなく、インターネット広告においては正しく運用できる企業が有利です。
多くのフィットネスジムにとって、広告は欠かせないツールの一つですので、少しでも多くの知識を身につけて費用対効果の高い効率的な集客の実現を目指しましょう。
広告運用において知っておくべき思考法
前項でも触れたとおり、広告は多くのフィットネスジムにとって欠かせない集客手段です。
そこで、これから運用型の広告を始めようと考えている方や、広告運用の知識をさらに深めたい方に、広告運用で失敗しないために必ず頭の片隅に置いておいて欲しいことを2つお伝えします。
広告を出せばお客様が来る訳ではない
まず、リスティング広告やSNS広告などの運用型広告は、広告を出せばお客様が来る訳ではありません。
広告を出した直後から費用対効果が高く目標集客数を達成できるなんてことは稀なことです。
それぞれの広告媒体の特長や強みを理解して、自社の強みと照らし合わせて相性の良い広告媒体を選定し、集客目標や広告予算に基づいて広告設定を行い、広告出稿後も分析と改善を繰り返すという工程を経て、徐々に集客の成果が表れてくるものです。
また、先月までは費用対効果が高かった広告が、トレンドや競合の状況などの外的要因により、広告内容を変えていないのに急に成果が出なくなるといったこともあります。
選定した広告媒体での勝ちパターンを確立すると同時に、その勝ちパターンがいずれは通用しなくなる可能性も考慮しながら、別の集客手段も常に用意をしておくことが安定した集客に繋がります。
大切なことは検証と改善
前述の内容と少し被る部分もありますが、広告は検証と改善が肝になります。
多くのフィットネスジムが活用しているリスティング広告やSNS広告は、検証と改善のスピードと質次第で結果を大きく左右する代表的な広告手法です。
広告の検証と改善を行うためには環境構築を行うのがまず第一歩です。
必要な環境構築はフィットネスジムによって異なりますが、ホームページのアクセス解析や広告の成果地点の設定など、自社に適した形で整えておくようにしましょう。
また、インターネット広告だけでなく、チラシや看板広告などのオフライン広告も、チラシ内容や来店時アンケートの作り込みによって効果検証は可能です。
広告運用の準備~開始までの4STEP
ここからはフィットネスジムで広告を始めるに際して、スタートまでの流れを4つのステップに分けてご紹介します。
広告媒体にも様々な種類がありますが、フィットネスジムという業態との相性、ジムのコンセプトやターゲット、予算との相性なども加味して、広告媒体を選定しましょう。
広告媒体の選定をスムーズに行うためにも、下記でご紹介するステップを意識して進めてください。
STEP1:ターゲット・訴求ポイントの洗い出し
STEP1は広告運用をスタートするにあたっての土台を作るための調査・分析になります。
特にSTEP1は広告での集客を成功させるにあたって、最も重要なステップになりますので、慎重に行いましょう。
ここでは下記の5つの作業を行います。
・競合分析
・エリア商圏分析
・会員属性分析
・ターゲット設定
・広告訴求ポイントの洗い出し
上記5つの内容について個別に解説していきます。
▼競合分析
競合分析を行う目的は『勝てるポイント / 追随できるポイントを見極めるため』です。
なので、本音では時間が許す限り競合分析はしてほしいのですが、そういう訳にもいかない方のために必ず調べて欲しい対象を3つ挙げます。
「同エリアに出店している同業態のフィットネスジム」「同エリアに出店している別業態のフィットネス店舗」「同エリアに出店している自社と似た価値を提供している店舗(例:痩身エステなど)」の3つです。
上記の3つに該当する店舗をすべてリストアップして、広告文・ホームページ・SNSアカウント・Google等の口コミなどを徹底的に調べあげましょう。
調査において注意すべきことは、自社と競合を比較して「真似 / 追随できない強みや特徴を持っている競合」はベンチマークにしないことです。
例えば、記事冒頭で書いたような『個人で発信力のある方が経営するジム』『親会社が圧倒的な資金力を持っているジム』『別事業との相乗効果を活かして集客をしているジム』などです。
これらをベンチマークにしてしまうと、実行フェーズに入った段階で想定したような成果が上がらない可能性が高くなるためです。
▼エリア・商圏分析
次にエリア・商圏分析を行います。
エリア・商圏分析は、出店時に既にやっている企業がほとんどだと思いますが、実際に出店してから気付いたエリアの特性などを仮説ベースでも良いので思いつくだけ書き出しておきましょう。
一つ前の段階で行った競合分析や、次に行う会員属性分析などのデータと並べた際に、独自の勝ち筋が見えてくる可能性もあります。
独自の勝ち筋というのは例えば、一般的に競合の多いエリアは多くの企業が出店を避けますが、そのエリアの競合店をよく分解していくと、ある広告媒体を使って自社の強みを訴求するマーケティングを行えば、十分に集客できる余地があったといったケースなどです。
こういった独自の勝ち筋を見出していくためにも、実際に出店してみて感じる肌感覚であったり、表面的なエリア内の店舗数などには表れないようなポイントが、この分析を通じて得られるでしょう。
▼会員属性分析
次に行う会員属性分析は既に会員になってくれているお客様の分析です。
既に会員になっているお客様にはどういった共通点があるのかを探し、最も共通するものがそのジムで最もお客様に魅力を感じてもらっているポイントです。
性別・年齢・居住エリア・入会経路・入会動機・来店時間・継続期間・予算・料金プラン・来店頻度など、考えうる項目を細かく切り分けて分類してみましょう。
▼ターゲット設定
次に行うターゲット設定でやることは「どこの誰に届けるか」を決めることです。
エリア分析や顧客属性分析を通じて、得られたヒントをもとに広告でのターゲットを設定します。
「既存のお客様もバラバラだし、誰でもいいから来て欲しい」という理由でターゲット設定が不要だとおっしゃる方もいますが、結果的に顧客層が分散するのは全く問題はありません。
ただ、広告配信においては広告メッセージがぼやけてしまうため必ず設定し、もし性別や年齢も問わずに広告配信をしたいのであれば、それぞれに合わせた広告を個別に設定しましょう。
▼広告訴求ポイントの洗い出し
広告訴求ポイントの洗い出しでやることは「どんなメッセージを届けるか」を決めることです。
フィットネスジムの広告の多くは、立地・価格・内装・提供内容・キャンペーン・体験料金などの情報を広告文に盛り込んでおり、お客様に選ばれるうえでは必要な情報です。
実際にフィットネスジム選びの3大要素は「価格・立地・清潔感」と言われていますので、競合の多いエリアの場合は埋もれてしまわないためにも、上記に加えて、設定したターゲットに刺さりそうなメッセージを考えておきましょう。
リスティング広告は文字ベースでの訴求になるためキーワードの検索意図に沿った広告文を充てることで一定の成果を期待できますが、SNS広告やバナー広告、チラシなどのクリエイティブが重視される広告ではメッセージの重要性が高まります。
STEP2:広告予算の決定
STEP1の土台作りが終わったら、広告予算を決めていきます。
まず大前提として、フィットネスジムの広告に必要な費用は●●円という正解はありません。
リスティング広告の場合、フィットネスジムの商圏の狭さとキーワード数の少なさによって、広告費を多めに設定しても月末に余ってしまうというケースもあります。
フィットネスジムの場合は月額制の料金プランにしているところが多いと思いますので、リスティング広告を例にすると、広告クリック単価・広告クリック率・広告コンバージョン率・来店率・入会率・平均LTVなどの数値から逆算して、広告費をいくらかけると何人が来るだろうという予測をもとに広告費を決めることができます。
予測値を作っておくと、実数値と予測値の乖離を見ながら改善していくことができます。
一般的な企業では、広告費は売上の30%以内にするのが理想とされていますので、過去の月間売上をベースに売上の●%を広告費に回すと決めて、その予算に応じて、広告媒体ごとに予算を振り分けていくという方法もあります。
STEP3:広告媒体の選定
広告予算が決まったら、どの媒体で広告を出稿するかを選定していきます。
フィットネスジムの広告でよく使われる広告媒体は「リスティング広告」「Instagram広告」「チラシ」の3つです。
ジムのコンセプトやターゲット層によっても広告媒体の相性の良し悪しは異なりますので、予算が許す場合であれば、さまざまな広告媒体を試してみて、費用対効果の合わない媒体は出稿を取りやめて、最も費用対効果の高い広告媒体の予算比重を高めていくというやり方がおすすめです。
STEP4:広告運用スタート
広告媒体の選定ができたら、広告の設定をおこなって、広告配信がスタートします。
広告設定は各媒体によってそれぞれ異なりますが、広告の費用対効果を図る指標は同じです。
広告は検証と改善を継続的におこなうことで、費用対効果の改善ができます。
広告配信がスタートしたらほったらかしではなく、日次・週次・月次でのレポート確認と細かな改善を実施しましょう。
フィットネスジムの広告手法 | オンライン編
ここからはフィットネスジムの広告におすすめのオンライン媒体を5つご紹介します。
それぞれの特長と最低出稿費用を分かりやすくまとめたので、広告媒体の選定の参考にしてください。
① リスティング広告
リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンに入力したキーワードに合わせて広告を表示できる広告手法です。
検索エンジンごとにリスティング広告はありますが、日本国内で約80%の検索エンジンシェアを持っているGoogleリスティング広告はまず外せないでしょう。他にはYahoo!やBingにもリスティング広告があります。
リスティング広告の最大の特長は検索エンジンにユーザーが入力したキーワードに合わせて広告を表示する点です。
特定のキーワードに対して能動的に検索を行っているということは、ニーズが顕在化していると捉えられます。
フィットネスジムの広告において、「渋谷 24時間ジム」「新宿 パーソナルジム」「池袋 フィットネスジム」といったキーワードを入力するユーザーに対して広告を表示できるため、コンバージョンの可能性の高い広告です。
最低出稿金額もありませんので、低予算でも広告配信できるのも魅力です。
② SNS広告
SNS広告では、さまざまなSNSの発信形式に合わせた広告を発信することができます。
トレンドの移り変わりの激しい分野ではありますが、2023年時点でよく使われているSNSは「Instagram」「Twitter」「TikTok」「Facebook」でしょう。
InstagramとFacebookはアメリカのMeta社が運営するサービスのため、1度の設定で両方のSNSに広告を出稿することができます。
フィットネスジムにおいては、SNS広告のなかでもInstagramとの相性が良いとされており、Instagramは写真や動画をベースにしたサービスになるため、ジム風景やトレーニング風景などのクリエイティブを用いて、ユーザーに魅力を発信できる点が魅力です。
最低出稿金額は、FacebookとInstagram広告は100円から、Twitterも最低出稿金額はありません。ただ、SNSによってユーザーの年齢層が異なりますので、ジムのターゲット層に合ったSNS広告を選定するようにしましょう。
③ ジオターゲティング広告
ジオターゲティング広告とは、パソコンやスマホの位置情報を活用して特定のエリア内にいるユーザーにターゲットを絞り込んで配信ができる広告媒体です。
ターゲットの場所に制約のある店舗との相性が非常に良い広告媒体となっていますが、サービスによって配信できる広告の課金条件や配信先、方法等が異なります。
最低出稿金額もサービスによって異なりますが、最低出稿金額0円~のサービスもありますので、お試しでやりたいという方でも気軽にトライできます。
④ アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、事前に成果地点を設定して様々なウェブサイトやメディアでの広告配信を行い、成果地点に到達した場合のみ広告費を支払う成果報酬型の広告手法です。
成果報酬型かつ成果地点を自分で設定するとなると、フィットネスジムの場合は入会したら成果計上という設定も考えることはできますが、その場合、成果地点が遠くなってしまうため、広告を掲載してもらえる可能性が大幅に下がります。
ウェブサイト訪問やフォーム送信などを成果地点に設定するのがおすすめです。
フィットネスジムのアフィリエイト広告の例としては、「渋谷のおすすめの24時間ジム 10選」というようなタイトルの記事を一度は見かけたことがあると思いますが、こういった記事のなかで自分のフィットネスジムを紹介してもらうのが一般的です。
成果報酬型なので最低出稿金額は基本的にありませんが、アフィリエイト広告のサービスによっては初期費用や月額費用がかかるケースもありますので、ご自身にあったサービスを選びましょう。
⑤ ジム予約サービス掲載
オンラインの広告の最後にご紹介するのは、広告とは少しニュアンスが異なるかもしれませんが、フィットネスジムの予約サービスです。
予約サービスの最大の利点は、自分のジムの情報や予約枠を掲載することでお金を払ってサービスを受けて下さるユーザーを集客することができることです。
ジムの予約サービスはまだ数が多くありませんが、月額制でのサービス提供が主となるフィットネスジムでは、「都度利用で使いたい」「試しに使ってみたい」「色々なジムを試したい」というお客様のニーズを満たすことが難しいため、こういったサービスへの掲載は今までとは違った客層に利用してもらえるという点でもメリットがあります。
最低出稿金額や初期費用・月額費用もなく掲載ができ、売上をアップしながら、実際に利用された場合のみ広告費として手数料を支払う完全成果報酬型なので、最小限のリスクで始めることができます。
フィットネスジムの広告手法 | オフライン編
ここからはフィットネスジムの広告におすすめのオフライン手法をご紹介していきます。
近年はオンライン集客の比重が高まったことによってCPAが高騰するなど競争が激化しているため、オフライン広告にも積極的に取り組むフィットネスジムが増えてきています。
オフライン広告は効果検証がオンラインに比べて難しいというデメリットはありますが、工夫次第でデータを取得しながら効果検証・改善に繋げることもできます。
⑥ チラシ・ポスティング
チラシ・ポスティングは、チラシのデザインを作成・印刷して、作成したチラシを自分のジムの周辺にあるマンションや住宅などに投函することで広告宣伝を行う手法です。
ある24時間ジムでは、開業前に大量のチラシのポスティングを繰り返し行い、チラシのみで開業前に損益分岐点を超える会員数を集め終えることもあるそうです。
出店エリアによっても異なりますが、ジムの利用者の約7割は自宅から徒歩圏内にあるフィットネスジムを利用する傾向にあるので、特定のエリアに絞り込んだ広告宣伝を行える点で、チラシはフィットネスジムの集客において有効な広告手法のひとつです。
アクセス解析ができるように設定したQRコードをチラシ内に配置することで、オフラインでありながら効果検証・改善がしっかり行えるというメリットもあります。
▼関連記事
⑦ 看板広告
看板広告とは、その名の通り電車内や駅のホーム、駅構内、ビルの屋上やバス停などに設置する看板のことです。
看板広告は実際にその場に立ち寄った人だけが見る広告になので、フィットネスジムとの相性は非常に良いです。
一方でチラシと比較すると効果検証が難しく、見学や体験予約に来られたお客様の来店経路をアンケートで集計するといった方法になります。
駅の看板広告の料金は、駅の規模や駅構内のどの場所に広告を設置するかによって料金が大幅に変わりますが、小規模の駅の場合は数万円で広告を出すことができたりしますので、最寄り駅の広告費用を確認してみましょう。
フィットネスジムの広告運用ならエフアドへ!
今回は、フィットネスジムの広告をテーマに7種類の方法や広告出稿の流れ等をご説明してきましたが、いかがでしたか?
フィットネスジムのなかでも店舗によって立地や料金、コンセプトが異なりますので、自社に合った費用対効果の高い広告媒体を見つけ出すまでにどうしても時間がかかってしまいます。
相性の悪い広告や間違った広告の出し方をしてしまい、集客ができずに広告費が無駄になってしまうこともあります。
フィットネスジムの広告において大切なことは、「どこの誰に何をどのように届けるか」を明確にしておくことです。
そのためにはいかなる広告媒体を活用する場合でも、効果検証ができる体制を整えておかなければ、良し悪しの判断もつかないままに広告費を使い続けることになってしまいます。
「どの広告が自分のジムに適しているか知りたい」「広告の費用対効果をもっと改善したい」「広告の効果検証の仕組みの作り方が分からない」といった悩みをお持ちの方は、是非フィットネス専門の広告代理店であるエフアドの無料相談をご利用ください。
フィットネスジムの広告集客における課題や疑問をお伺いして、これまでに当社でご支援させていただいたフィットネスジムの広告事例をもとにしたお客様に最適なアドバイスを致します。